育毛剤を宣伝する広告やサイトでは、育毛剤の効果を示すために、育毛剤を使い始める前と後の頭髪の画像が載せられていることがあります。では、そのようなビフォーアフターの画像は信用していいのでしょうか?
育毛剤の広告のビフォーアフター画像は信用できない?
育毛剤のビフォーアフター画像は信用できる?
結論から言うと、育毛剤のビフォーアフター画像は信用できない場合が多いです。
以下で、その2つの理由、つまり、
①「育毛剤のビフォーアフター画像は明るさが違う場合がある」
②「育毛剤のビフォーアフター画像は何による効果なのかが不明な場合がある」
という点についてご説明します。
育毛剤のビフォーアフター画像は明るさが違う場合がある
育毛剤の広告やサイトの多くに、ビフォーアフターの画像が掲載されていますが、ビフォーの画像は、フラッシュをたいていたり、露出を明るめにしていたりして、薄毛や頭皮を強調するようにしていることが多いです。一方、アフターの画像ではフラッシュをたかずに、もしくは露出を抑えて、薄毛や頭皮が目立たないようにしています。
しかし、もし育毛剤の効果を示す証拠として画像載せるのであれば同じ条件で撮影をするのが良心的なやり方と言えるでしょう。ですから、ビフォーとアフターで画像の明るさが違う場合には注意が必要です。
育毛剤のビフォーアフター画像は何による効果なのかが不明な場合がある
育毛剤の広告のビフォーアフター画像の別の問題点としては、画像のモデルとなった人が、本当にその育毛剤だけを使っているのか、それともミノキシジルやフィナステリドなどの他の発毛剤や薬を併用しているのかどうかを明示していないことが多い、ということです。
つまり、その育毛剤で効果が出たわけではなく、その他の要因によって毛髪が増えただけなのかもしれないのです。
本当に効果のある育毛剤であれば、どれぐらいの割合の人にどれくらいの薄毛改善の効果があったのかを示す、臨床実験の結果データ等が揃っているはずです。
もし、臨床実験のデータがないのであれば、その育毛剤のビフォーアフター画像はあまり信用できないと言えるでしょう。
育毛剤のビフォーアフター画像を信用してもいいケース
育毛剤のビフォーアフター画像がここまで見てきた問題をクリアしている場合、つまり
・画像の明るさを変えていない
・画像のモデルとなった人がその育毛剤だけを使用していることを明示している
・薄毛改善の効果を示す臨床実験のデータを掲載している
場合にのみ、ビフォーアフター画像を参考にはできると思います。
育毛剤の宣伝のビフォーアフター画像のインパクトの強さに惑わされないで、冷静な判断をすることが大切です。
いずれにしても、しっかりとした臨床実験の結果により、現時点でAGAや薄毛を改善する効果があると言えるのは、ミノキシジル(塗り薬)、フィナステリドまたはデュタステリド(内服薬)、アデノシン(塗り薬)です。また、これは育毛剤ではなく育毛機というカテゴリになりますが、低出力レーザーもある程度の薄毛改善の効果を見込めます。
※参考文献:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
<実際に効果のある薄毛対策をまとめた記事↴>
これら以外の成分を使用した育毛剤は、基本的に薄毛改善の効果をあまり期待できません。つまり、ネットで盛んに宣伝されている育毛剤のほとんどは、AGA治療には使えないということです。
ビフォーアフター画像の掲載は法律で禁止されている?
2018年6月に、インターネットに氾濫する美容クリニックなどの医療機関のウェブサイトの広告に規制が加えられるようになりました。
既に医療機関の新聞の広告やテレビCM、看板などが規制の対象となっていましたが、今後はウェブサイト上の掲載内容も「広告」として規制の対象になり、虚偽や誇大、不適切な内容が禁じられることになったのです。
そして、ビフォーアフター画像もそれが本当のものだとしてもインパクトが強いので、規制の対象となっています。例えば、二重まぶた、脂肪吸引、歯のセラミック加工などの医療サービスについてのビフォーアフター画像を不適切な方法で掲載することはできなくなりました。これは消費者たちにとってよいことでしょう。
では、育毛剤の広告のビフォーアフター画像は違法になるのでしょうか?育毛剤は医療機関によるサービスではありませんから、法律をそのまま解釈すれば規制の対象外となり、直ちに違法とは言えないと考えられます。ですから、今後も育毛剤の宣伝サイトに誇大広告ともいえるようなビフォーアフター画像が掲載される可能性がありますので、注意が必要です。
一方、AGAクリニックは医療機関に当たると思いますので、規制の対象になります。しかし、ビフォーアフター画像の掲載が一切禁止になったわけではなく、きちんとルールに従っていれば掲載できます。あくまでもルールに沿わない画像の掲載が禁止されただけだからです。
※参考サイト:
医療機関HPのビフォーアフター写真は掲載可能 – 2018年6月1日から|医療広告ガイドラインより
さて、AGAクリニックを利用すれば、医薬部外品の育毛剤ではなく、臨床試験で発毛効果やAGA改善効果が認められているきちんとした薬を処方してくれますので、AGA治療の効果を実際に期待できます。
このため、AGA・薄毛を本気で改善させたいのであれば、まずはAGAクリニックの無料カウンセリングを受けることをおすすめします。
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記事の最終更新日:2021年4月1日