日本皮膚科学会という専門家から成る団体がありますが、この学会は数年に一度、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」というものを発表しています。このガイドラインを見ると、専門家の見地からどんな治療法が脱毛症や薄毛に役立つとされているのかが分かりますので、この記事でご紹介します。
日本皮膚科学会の脱毛症診療ガイドラインが“強く勧める”治療法とは?
ガイドラインでは、各治療法や薬の推奨度がA~Dで示されています。
A: 行うよう強く勧める
B: 行うよう勧める
C1:行ってもよい
C2:行わないほうがよい
D: 行うべきではない
ガイドラインの中で、男性型脱毛症(AGA)に対してA(行うよう強く勧める)の推奨度が与えられているのは、
・フィナステリド(内服)
・デュタステリド(内服)
・ミノキシジル(外用)
です。
なお、フィナステリド、デュタステリドは、副作用の関係で、女性型脱毛症(FAGA)に対する推奨度はD(行うべきではない)となっています。
ミノキシジル(外用)に関しては、女性型脱毛症に対する推奨度もA(行うよう強く勧める)です。ですから、ミノキシジルは女性で薄毛に悩んでいる方にもオススメと言えます。男性型脱毛症(AGA)ではミノキシジル濃度5%、女性型脱毛症ではミノキシジル濃度1%が勧められています。
ちなみに、ミノキシジルの内服薬は、副作用のリスクゆえに、男性型脱毛症、女性型脱毛症を問わず、推奨度がD(行うべきではない)となっています。
日本皮膚科学会の脱毛症診療ガイドラインが“勧める”治療法とは?
ガイドラインの中で、男性型脱毛症(AGA)に対してB(行うよう勧める)の推奨度が与えられているのは、
・LEDおよび低出力レーザー照射
・アデノシン(外用)
・自毛植毛術
です。
これらは、フィナステリド(内服)、デュタステリド(内服)、ミノキシジル(外用)よりは推奨度が下ですが、それなりの効果を期待できるということでしょう。
なお、アデノシンと自毛植毛術は、女性型脱毛症(FAGA)に対する推奨度はC1(行ってもよい)となっています。
ちなみにアデノシンとは、日本の「資生堂」が長年研究している医薬部外品の成分です。①血行促進によって毛根に栄養が届きやすくする、②発毛促進因子FGF-7を生み出して発毛を促進させる、③毛髪の成長期を長くするという3つの効果で、薄毛を改善させます。
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LEDおよび低出力レーザーの照射は、女性型脱毛症に対しても推奨度がB(行うよう勧める)となっていますので、薄毛で悩む女性にもオススメと言えます。
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効果のない育毛剤に注意!
今回は、日本皮膚科学会の脱毛症診療ガイドラインを通して、薄毛改善の効果がしっかりとした研究によって裏付けられている薄毛対策方法を見てきました。
繰り返しになりますが、AGAに対する推奨度がA(行うよう強く勧める)とB(行うよう勧める)となっているのは、下記の6つです。
A:フィナステリド(内服)、デュタステリド(内服)、ミノキシジル(外服)
B:LEDおよび低出力レーザー照射、アデノシン(外用)、自毛植毛術
これらの方法についてさらに詳しくは、下記の記事をご覧ください。
以上の以外の成分や対策には、ほとんど薄毛改善の効果を期待することはできません。
しかしながら、ネットなどで盛んに宣伝されて莫大な売り上げを出している育毛剤のほとんどはこれらの成分を使用していません。
ですから、そうした育毛剤を購入する前に、本当にその宣伝文句を鵜呑みにしていいのか今一度考えるようにしましょう。
なお、今回ご紹介した「日本皮膚科学会の脱毛症診療ガイドライン 2017年版」は、以下のサイトからPDF形式でご覧いただけます。
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
※ミノキシジル、フィナステリド、デュタステリドなどには副作用のリスクがありますので、服用するかどうかは医師や薬剤師の指導の下に各自の責任で決定して下さい。
記事の最終更新日:2021年4月8日